野球をしていてイップスになったことがある人は案外多いと思います。僕自身、ピッチャーでイップスになり、とても苦労しました。しかし、自力で克服してメンバーにも入り、活躍することができました。
僕の野球経歴が気になる方は「プロフィール」をご覧ください。この経験を他の人の役に立てたいと思ったので、今回は、イップスの治し方について実体験も含めて話して行こうと思います。
目次
イップスとは?
イップスとは精神的な原因などにより、スポーツの動作に支障をきたし、思い通りのプレーができなくなる症状のことです。僕は、終わりがないスランプのようなものだと思っています。
最近の研究では、精神的なものではなく、神経の症状だということが言われています。完璧主義の人はイップスになりやすい傾向にあるらしいです。
ピッチャーのイップスの原因は?
イップスの原因は、同じ動作を何度も繰り返すことで脳の構造が変化するのです。その結果、イップスを発症してしまうのです。
ミスをした時に違和感を覚え、修正しようと同じ動作をやりすぎることがイップスの発症に繋がるのです。そして、脳の構造が変化し、今までの動作に戻すことができなくなってしまいます。
その結果、おかしなフォームができあがります。そして動作の度に、不快な感覚が生まれ、マイナスなイメージになっていくのです。
ピッチャーのイップスで本当に辛いのは周りの視線?
イップスがどういうものかは説明しましたが、それがわかったからといって克服できるものではないと思います。僕もイップスになってとても苦労しました。特に辛かったのは、周りの視線でした。
僕はピッチャーだったのですが、登板している時は味方が敵のようになっていました。試合が終わらない、時間が長いなどいろいろ言われてきました。それが精神的に辛くなることでイップスはさらに酷くなっていきました。
周りからの視線を気にしてイップスになる人は多いと思います。先輩に気を遣ってイップスになってしまうという話はよく聞きます。あのイチロー選手も先輩に気を遣ってイップスになったと本人が言っています。
ピッチャーの僕がイップスを克服した方法
僕はイップスになって克服するのに1年ほどかかりました。イップスの治し方を知っている人はいなかったので自力で治すしかありませんでした。いろいろ調べ、いろんな方法を試しました。
僕の場合、ひたすら投げ込みをしたことでイップスを克服しました。1日に200球ほど投げ、それを1週間くらい続けました。その結果、自分のフォームが今までとは違う形で固まり、安定したことで克服することができました。
ですが、皆さんにこの方法をオススメはしません。多分怪我すると思います。僕は怪我をしないようにするのが得意だったので、この方法で強引に治しましたが、他の方法で治す方が良いと思います。
ピッチャーのイップスを克服するために必要なことは?
イップスを治す方法は、人それぞれだと思っています。なぜならイップスになった原因が人によって違うからです。大事なことは、治す方法ではありません。どういう過程で治していくかです。
正直、治す方法は何でも良いです。大事なのは、治せるかどうかなのであくまでイップスを治す手段の1つだと思っていてください。なので、練習方法は自分に合ったものを自分で考えてください。
これだけは言っておきますが、気合や根性では治りません。ランニングやトレーニングで自信をつけたところでイップスとは無関係なのでそんなことを言う監督やコーチがいれば無視してください。
ピッチャーのイップスの治し方①フォームを固める
イップスになると本来のフォームを崩してしまいます。そのため、まずはしっくりくるフォームを作るということが大事です。1つだけ気をつけておいてほしいことがあります。
それは本来のフォームにこだわり過ぎないということです。本来のフォームにこだわるのではなく、しっくりくる形を作るということを意識してください。新しくフォームを作るくらいの感覚で良いと思います。
ピッチャーのイップスの治し方②再現性を高めること
イップスになると一度のミスを気にしてしまいます。その度にフォームを気にして、また悪循環に陥ります。なので再現性はできるだけ高くすることが大事です。百発百中を目指すくらいの意識でするべきです。
百発百中を目指すのですが、失敗を気にしてはいけません。1回のミスをいちいち気にしていてはイップスはずっと治りません。僕はこの考えがイップスになった原因であり、なかなか克服できなかった原因でもあります。
なので、再現性を高める中で、「別に失敗しても良いんだ」という考えを持つようにしましょう!
ピッチャーのイップスの治し方③自信を持つこと
イップスを治す上で自分に自信を持つことが一番重要です。ここでいう自信とは、誰よりも練習した、ランニングを頑張ったなどの自信ではありません。イップスを治すためにしてきたことに対しての自信です。
イップスの治し方①、②、特に②ですね。再現性が高まっているのであれば、あとは精神的な部分だけです。ネガティブなイメージに打ち勝つことができなければ本当にイップスを克服したとは言えません。
ですが、本当に練習して再現性が高まっているのであれば頭の中で良いイメージができているはずです。そのイメージを信じましょう。それが結果に繋がれば自信になり、イップスは克服できます。
本当に自信が持てるのは結果を出したときです。どれだけ練習しようが結果が出るまでは不安なものです。僕自身そうでした。なので、最後は積み重ねてきたものを結果に繋げることでイップスを完全に克服できます。
ピッチャーがイップスにならないための考え方
イップスにならないようにするためには、以下の考え方が大事です。
この考えを持っていればイップスになる可能性は低くなります。完璧を求める人ほどこの考えができません。なので、完璧主義の人はイップスになりやすいのです。
まとめ
今回はイップスの治し方について話をしてきました。もう一度まとめておきましょう。
この3つがイップスを治すために必要です。練習方法は何でも構いません。自分に合ったもので練習しましょう。
最後に、野球は失敗するスポーツです。なので、失敗を気にしていると成功しません。失敗しても切り替えができるようになりましょう。
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